糖尿病diabetes
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糖尿病とは、血糖値が慢性的に高い状態が続くことで、さまざまな合併症を引き起こす可能性がある疾患です。無症状のうちから合併症が進行して様々な病気を引き起こす可能性があります。早めに治療することで健康寿命を延ばすことが可能です。
当クリニックでは、院内での検査で血糖値、ヘモグロビンエーワンシー(過去1-2か月の血糖値を反映しているとされる数値です)尿検査を当日行います。その結果をご説明し、インスリン分泌や合併症の有無などの糖尿病の状態を把握し、食事療法、運動療法はじめ、必要に応じて適切な薬物治療など、患者様それぞれのライフスタイルにあったオーダーメイドの治療を提供し、健康管理をサポートします。以下に当てはまる方は受診をお勧めします。
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健康診断などで糖尿病を指摘された、以前から糖尿病といわれていたものの医療機関は受診していなかった、ヘモグロビンA1Cが高いといわれている
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喉が渇いて水分をたくさんとっている、尿量が増えた、足のしびれや手のしびれ、体のだるさ、歩行時の足の痛み、便秘や下痢などがある
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体重の変化、ここ最近体重の急な増減や、20歳代の頃に比べて体重が増えている
ご家族に糖尿病の方がいる
~無病息災から一病息災へ~糖尿病を持つ方は、持たない方に比べて寿命が短いとされていましたが、年々その差は縮まっています。糖尿病のある方は糖尿病のコントロールを行うことが必要ですが、糖尿病のある方は血圧が高い、コレステロールが高い、あるいは肥満があるなど他の病気も抱えていることが少なくありません。
糖尿病があることによって、定期的に通院をすることにより、それぞれのコントロールを行い、かつ合併症の評価などを行うことで、例えば心筋梗塞を早期に発見できたり、ガンの早期発見など寿命の進展に寄与していると考えられます。
今後もますます糖尿病のある方の寿命が延びていくことが期待されます。普段から医療にかかわっていることは重要です。 -
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糖尿病について
糖尿病はいくつかの種類に分類されますが多くの場合は2型糖尿病です。
2型糖尿病は生活習慣病といわれますが、生活習慣だけではない遺伝的な要因があり、過食、運動不足などの要素も加わって発症します。
病状としては、すい臓から分泌されるインスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)またはインスリン分泌量が不十分になることで血糖値が上昇します。
主に中高年に多いですが、近年は食生活の変化や運動不足により若年層でも増加傾向にあります。糖尿病になりやすい要素- 肥満や過体重肥満があると内臓脂肪が増加します。内臓脂肪はインスリンの効きを悪くする原因になります。
- 遺伝的要因ご両親などご家族に糖尿病の方がいる場合、発症リスクが高まります。
- 運動不足筋肉は、運動中に糖をエネルギーとして利用します。しかし、運動不足になると筋肉でのエネルギー消費が減ります。また体脂肪が増加するとインスリンが効きにくいインスリン抵抗性という状態を引き起こします。運動により筋肉量を増やしたり、体脂肪を減らす必要があります。
- 不健康な食生活高カロリー・高糖質の食事が続くと、処理する糖質が増えインスリンを多く分泌している状態になり、すい臓の負担が増えて徐々にインスリンの分泌が減ってくる場合があります。
- 年齢40歳以上で発症リスクが高まりますが、若年層の発症も増加中です。
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治療方法
■食事療法・運動療法生活習慣の改善が基本です。
食事療法では、一言でいえば低糖質・高食物繊維のバランスの良い食事が推奨されます。しかし、言うほど簡単ではありません。患者様それぞれ生活パターン、運動量、仕事量、食事の好み、外食が多いか、自宅で食事がとれるか、夕食が遅いか、など様々です。栄養士とともに患者様にあった持続可能な食生活についてご提案します。
運動療法では、週150分以上の有酸素運動(ウォーキングやサイクリングなど)が効果的とされています。しかし、運動をするにあたっては運動歴、体重、心肺機能、合併症の有無など、患者様によりさまざまです。■薬物療法食生活など生活習慣の改善が治療の基本ですが、それだけで血糖値が十分に改善されない場合、飲み薬やインスリン療法が行われます。薬については単に血糖値を下げるだけではなく、過食があれば食欲を抑えたり、体重を減らす効果が期待できる、合併症の有無によって最適な薬があります。経過観察:おおむね1から2か月での血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値の定期的なチェックや必要により腹部エコー、頸動脈エコーによる検査を行います。患者様により、職場での健康診断を受けている場合は当方でも結果を拝見し、検査結果についてもご説明しています。
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その他の糖尿病
■1型糖尿病自己免疫などのさまざまな原因により、すい臓からインスリンがほとんど分泌できなくなります。そのためインスリン治療が必要となります。若年層で発症することが多いですが、すべての年齢で発症する可能性があります。■妊娠糖尿病妊娠中に初めて発見される高血糖の状態で、適切な管理をしないと母体と胎児に影響を及ぼします。
甲状腺疾患thyroid disease
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甲状腺の病気には、甲状腺ホルモンの分泌が多くなるバセドウ病、分泌が少なくなる橋本病、そして甲状腺がんなどがあります。特に女性に多く見られ、家族に甲状腺疾患の方がいる場合は発症リスクが高まります。 甲状腺ホルモンは体の代謝を活発にし、元気にする働きがあります。ホルモンの分泌が多すぎると、暑がり、汗をかきやすい、食欲増進、体重減少、イライラなどの症状が現れます。一方、分泌が少ないと、寒がり、元気が出ない、皮膚の乾燥、体重増加、むくみなどの症状が見られます。 当院では、血液検査や甲状腺エコー検査を通じて、これらの症状の原因を診断し、適切な治療を提供します。もし、これらの症状に心当たりがある場合は、ぜひ一度ご相談ください。
生活習慣病・一般内科lifestyle disease & internal medicine
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当院では、糖尿病、高血圧、高脂血症、慢性腎臓病、肥満、痛風、骨粗鬆症などの生活習慣病の診療を行っています。また、風邪やインフルエンザなどの一般内科の診療も対応しております。必要に応じて専門機関への紹介も行います。さらに、個室型の栄養相談室では管理栄養士が実生活に役立つアドバイスを提供しています。お体に関するご心配がありましたら、お気軽にご相談ください。